2011年12月13日火曜日

写真家マグダレーナさんとの東北取材。


12月9日の早朝石巻は雄勝町に向けて出発しました。渋谷からOH!ガッツの立花さんの車に乗せていただき1日目の目的OH!ガッツで漁師さんのボランティアをします。

雄勝中学で立花さんが講演会をしました。



カゴを束ねているところです。85歳のおんちゃんの早いこと。

 マグダレーナとは雄勝待ち合わせにして、この晩はOH!ガッツの合宿所に泊まりました。

次の朝、白銀神社まで行きご来光を拝みました。
雄勝に行く方には見慣れた光景になってしまいましたが12月になっても公民館の上に載ったままになった観光バス。こちらは来月10日に降ろされることに決まっています。保存の声もあったのですが叶わず建物の老朽化などが原因だそうです。

マグダレーナは実に色々な方に出会いおしゃべりをし、写真を撮っていきます。

次の目的地は気仙沼です。気仙沼ではまず陸に乗り上げた大きな船を目指しました。

ここからは海なんてどこにも見えないのです。この地区は津波に飲み込まれ、炎で焼尽されました。

これは鹿折歩道橋。ずいぶん片付きましたがところどころに、燃えて一塊になった電話や三輪車時計などが集められています。


民宿・崎野屋のお父さんとお母さん
気仙沼市は地図にして下の方の突端にある岩井崎、民宿・崎野屋さんにお邪魔しました。こちらの民宿は岩井崎地区に11軒近くあったうち津波に流されなかったたった1軒のお宅です。着くなりたくさんのおこわや漬け物でおもてなしされとても美味しくいただきました。震災当日はたまたま大きな宴会が予定されていてたくさんの食材や燃料が確保されていたこと元々避難所指定がされていたことなどから家が流された人もそうでない人もここに集まってきてしばらく過ごしたそうです。家の裏にある土手までご案内いただきほんの1mもないところまで水がきたと教えてもらいました。お父さんお母さんのお人柄で民宿の予約はしばらく先までいっぱいです。そして実は友人のご両親です!!

次に向かったのは気仙沼市唐桑の山の中のお宅です。震災直後から地場のものはダメでも売れるものがあればと乾物を集め東京の知人宅で販売していたのがご縁でお宅まで伺うことになりました。


昔ご近所に宮大工さんが住んでいたとかでとても立派なお宅です。昔は茅葺き屋根だったとか。


こちらのお宅ではおじいさまはマグロ漁船を持っていて、漁に出ていたそうです。若旦那さんは乾物や海産物などを売っていましたが新鮮なウニやアワビを卸してくれていた親戚のおじさんが津波に流され行方不明になっているので現在は休止中だそうです。
『唐桑』は海をきれいにするために漁師さんが森に木を植えた話がとても有名です。
NPO 森は海の恋人)西町インターナショナルスクールでも授業中に勉強するのだそうです。
お父さんは俳句も詠まれるそうで披露して下さいました。


お母さんは大変美味しい桑の葉茶を入れて下さり漬け物や、お汁粉等ごちそうしてくださいました。





たくさんの暖かい人たちに出会いたくさんのことを考えた取材となりました。そしてこの旅はブログの『岩手に出張です』で書いた岩手の自衛隊岩手駐屯地の取材に続くのです。
そしてマグダレーナといた時にはアシスタントに徹していたため彼女の写真を1枚も撮っていないことにいまさら気づきました。次にあったら撮らせてもらおう!!















2011年12月9日金曜日

西町インターナショナルスクール その7・8

12月1日(木)この日は写真家の安藤毅さん、そして大学で文化人類学を教えているデイヴィッド・スレーターさんとご一緒に活動しました。前の週の続き、年賀状の汚れ落としです。

きれいにファイリングされているファイルから取り出し化粧筆で掃除し新しく用意したファイルに入れていきます。
こんな秀作を見つけてしばしみんなで見入ったり、味噌作という地名をみてその土地では大豆を育てて味噌を作っていたのかな〜?なんて思いを馳せたり・・・・。

12月に入り学校の入り口には2つの大きな段ボールが置かれています。『被災地の子どもたちにクリスマスプレゼントを贈ろう!』きれいなラッピングのプレゼントがこの日もたくさん入っていました。

GIRL


BOY


毎日たくさんのプレゼントが入れられるんだそうです。

12月8日(木)この日の作業はスタジオロフトさんと写真家の高井晶子さんが複写をしてくださった写真をポケットアルバムに入れる作業と引き続き年賀状の掃除をしました。


作業終了後、一人一言で終るのですが少しでも人の役に立っている気がして嬉しいとか作業が楽しいとか、このプロジェクトに関わっている方々との連携を感じ取ってくれています。これが手元に帰った時にどんなにか嬉しいだろうと思いを馳せ参加してくれていることが私にとっても、とても嬉しく、貴重な体験になっています。
そしてある女の子たちが『私たち雄勝に行ってきました〜!カフェでクッキー焼いたりしたの!!』雄勝は人を魅了し引き寄せる力があるのでしょうか?
彼女達は雄勝のミサンガ(津波で流されて来た漁師網で作ったもの)を学校のカラーである白と青で作ってもらえるよう地元の人たちに頼んで来たそうです。そして学校で復興支援のために売るのだそうです。そして偶然にも私の腕にも雄勝のミサンガが、漁師網なので切れそうにありません。でもかないそうもないくらいとてつもなく大きな願い事をしようと思います。

・・・・そして私の挨拶。『週末,雄勝に行ってカキの縄付けボランティアしてきます』
・・・・「あ〜先生!!授業でやったじゃん!!漁師なのに木を植えたカキの話!!」??
これは気仙沼・唐桑の畠山さんがやっているプロジェクト『NPO 森は海の恋人』かつて赤潮が発生し漁業を守るには海をきれいにするしかないと森に木を植え続けました。その話を生徒がかいつまみすぎつつ教えてくれました。そして偶然にも来週NHK『プロフェッショナル
〜仕事の流儀〜』でまさにそのお話が放送されます。

『被災した写真を保存する』プロジェクトで西町インターナショナルスクールにお邪魔するようになって3ヶ月目。皆さん本当にありがとうございました!また来年お会いしましょう!