2011年10月27日木曜日

西町インターナショナルスクール・その4

10月27日(木)今日も天気に恵まれました。午前中はよりが出ないように丁寧に陰干しした
津波をかぶったネガをFUJIFILMさんに同時プリントを依頼しました。ネガ袋は長いため、どの方向から潮水が侵入したかで痛み具合が違います。が溶け出してしまっているのは写真と変わりありません。救出できる何枚かをFUJIFILMさんが焼いてくれるそうです。

午後はふろしき包みを抱えて元麻布にある西町インターナショナルスクールへ。先日写真洗浄した写真を整理してポケットアルバムに入れる作業をしました。



初めてみるお寺さんでの結婚式の写真や白フチ有りの古い写真をかわるがわる手に取りつつ
眺めていました。
その作業が一段落してから今度は半年以上経ってから森林公園のゴミ拾い中に発見されたというアルバムの泥はらい、そして救えるものだけはずす作業をしました。アルバムはどんなに乾かしても水を含んだ感じがあるほどダメージを受けていました。



分厚いアルバムなのに一枚も救う写真のないものをみて子どもたちは何を思ったのでしょうか?ある子は「これうすぼんやりだけれどなんだか人のかたちわかるから!」と一生懸命はがしてくれたり、「これ一枚しか残っていないかもしれないから!」とどんなに汚れた写真でも一枚一枚はがしてくれたり・・・
「残念ながらそこまで浸食されていると自分でさえわからないと思うよ・・・」いろいろな意見が飛び交います。

そうなんです。たかが写真かもしれません。でもこれほどまでに他人の気持ちを思いやり、他人の生活や当たり前の幸せにふれることがあったでしょうか?
そして大人の私でさえたくさんの初めてがあります。初めてみるカビの色、初めての手の感触、初めてのニオイ。
彼らなりにいろんなことを感じ考え、歩んでいって欲しいなと毎週思っています。
皆さん!!また来週!!





がんばろうカフェ・プチ

10月26日(水曜日)風が肌寒い1日になりました。そんな中お集りいただいた5名の皆さんと雄勝町の写真の泥はらい、ポケットアルバム詰めをしました。
そんな中今回は新たな試みVCUBEを使った公開授業?をしました。簡単に言うとカメラ付きのコンピュータで何カ所かの地点をつなぐテレビ電話みたいなものです。
今回はPhoto-kizuna-Projectの作業場と東京の私立和光小学校5年生のクラス、そして宮城県大崎市の学校をつなぎ自己紹介や質問なども交えながら合同授業でした。


宮城県と言えども津波に飲まれた写真を見たことのない子どもたちは多く、
参加したボランティアのお母さんが丁寧にカメラに向かって説明していきます。

この日はたまたまネガがあったので「みんなネガって知ってる?昔は写真をやたら滅多撮ったりせず大事に考えながら撮っていたんだよ」とそんなお話も子どもたちにしました。

このVCUBE,震災直後から東松島等を結び被災した方々と東京のボランティアを結び本当に欲しいもの、支援して欲しいこと現場の声をくみ上げるのに大活躍しました。使い方一つで色々なアイディアも生まれます。
今後もどんどん取り入れていきたいと思います。


2011年10月22日土曜日

photo-kizuna-project&ミサンガ

明日10/23(日)、三軒茶屋カトリック教会にて9時半〜14時半バザーが行われます。宮城県石巻市雄勝にゆかりのある石田さんの呼びかけで園庭にて被災した写真をポケットアルバムに入れこむボランティア作業をさせていただくことになりました。
ほんの少しのお時間でいいですので皆様ふるってご参加下さい。
また、会場では石田さんが雄勝の方から託されましたミサンガを販売いたします。こちらの収益は地元の方に還元されます。ぜひお買い求め下さい。


このミサンガ、津波で流されて使い物にならなくなった漁師さんの網から作られているんですよ。漁師網ってとてもカラフルなんですね。
ミサンガの作り方も現地に入ったボランティアの方達が教え、地元の方たちがコツコツ作ったのだそうです。たくさんの人の優しい気持ちがつまったミサンガ、よろしくお願いします。


2011年10月21日金曜日

支援物資・中間報告

先日の緊急募集に対しまして沢山の方々から善意の物資が届けられました。
新品コート75着、ヒートテック一箱、あったか靴下、ネックウォーマー、・・・・
暖かいご支援ありがとうございます!
募金も何件もいただきました。ありがとうございます。

10月末まで少しだけ締め切りを延ばしました。ぜひご協力下さい。
よろしくお願いいたします!



2011年10月19日水曜日

西町インターナショナルスクール・その3

去る10月13日(木)
薄曇りの日でしたが校庭にて写真洗浄の作業をしました。
今回は重なって乾いた写真を剥がしながら洗浄する上級編??をやりました。
固くくっつき合った写真を丁寧に少しづつ剥がしていきます。
外側が一見浸食され朽ちてしまったように見えても
内側の空気にさらされることなく、乾いた密閉された状態にあった写真は
バクテリアに冒されることなくきれいに残っていたりするのです。
中には全部溶けきってしまっているものもありますがもしかしたら??
の期待を込めて1枚ずつはがしてゆきます。

はがしたものは風通しのいい場所で干します。


私たちもなれてきて初回よりも沢山の写真を洗うことができました。



大方洗い終わり干す所もなくなってきたので男子チームが特にお気に入り??
の乾燥マシーンにて乾かしていきます。


とても古典的な機械ですが興味津々です。

皆さんお疲れさまでした!次回は10月27日(木)になります!
明日は学校がお休みだそうです。
担当の先生、皆さん、足を運んで見学に来て下さった学校の先生
ありがとうございました。
また来週お会いしましょう!


2011年10月16日日曜日

緊急募集!!



緊急募集です。
腹巻き、厚手の靴下、スカーフなど寄付してください。
半壊した家に住むことを余儀なくされている方達は
1階を津波で飲まれ生活の基盤である台所やお風呂が使えなくなり
政府から出た一時金では家全体をを修復する所までいたっていません。
すきま風だらけの家に寒い冬がやがておとずれます。
近くに寒さをしのぐものを売っている店もないし売っている所まで
連れて行ってくれる若いちからも常にあるわけではありません。
そんな事情ですので皆様ぜひ寒さをしのげるもの、腹巻き、
厚手のソックス・・・寄付してください。

今月末までに下記にお送り下さい。
それ以降に届いたものに関しては責任もって現地に郵送いたします。
それを買いに行っている時間がないという方は寄付金でも結構ですのでぜひご協力ください。

みずほ銀行 祐天寺支店 1126679 
一般社団法人 Photo-Kizuna-Project

〒154−0002
東京都世田谷区下馬1−25−18
(社)photo-kizuna-project
代表 笹口さおり

お問い合わせ先
mob  070−6644−0311

尚この支援はスマイルレターで活動中のフォトグラファー蓮井幹生さんの呼びかけに答えたものです。

彼が連携していますNPO Do Tank みやぎの代表遠藤さんにお願いしまして必要な所に必要な分だけ
届けていただきます。まず、石巻地区から配布予定です。
ぜひご協力下さい。

2011年10月12日水曜日

女川町へ向けて出発です。

10月12日(水)震災から丸7ヶ月が過ぎました。少しずつですが復興に向けて歩み始めています。女川町は先日の台風で仮設住宅が浸水する被害を受けました。
3歩進んで2歩下がるその繰り返しですが皆さんとてもがんばっていらっしゃいます。


今回の被災した写真は女川町の2つの地区から集められたもので作業を進めてまいりました。
東京でもとてもたくさんの人の手を借りて作業しました。皆さん仕事をしながら、子育てしながら、参加してくださっています。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。



最後になりましたが震災直後から町のために尽力をつくし今回の被災した写真を担当してくださっている女川町の役場の女性が夏から体調を崩されて入院しています。
一日も早く回復されますように・・・。

2011年10月9日日曜日

西町インターナショナルスクール・その2

10月6日(木)よく晴れた一日だったので外で子供たちと写真の洗浄作業をしました。


彼らは普段は課外授業として元麻布の町をきれいにゴミ拾いする活動をしています。
そのチームが半分づつに別れての活動です。
とても熱心に作業をしてくれました。女の子たちはおしゃべりしながら一生懸命手を動かしてくれ、男子は好奇心の固まりでいろいろな質問をぶつけつつ作業してくれました。洗浄初日の今日は説明を聞きながらゆっくり丁寧に手を進めました。1時間の作業でしたがおよそ
120枚ほどの写真を洗い乾燥しました。
みんな〜ありがとう!!先生方、いつもやりやすい方法を考えてくれたり活動を見守って下さりありがとうございます。また来週お会いしましょう!


2011年10月8日土曜日

報告会に行ってきました。

今日は日本広告写真家協会にお邪魔して先日雄勝に写真を届けた報告と現状をお話ししてきました。皆様大変熱心に聞いて下さり嬉しかったです。
その後の上映会とか写真に対する熱い思いとか久しぶりの感覚でした。私も、暗室作業をしていた身。大変興味深く過ごしました。お招きいただきありがとうございました。

2011年10月1日土曜日

西町インターナショナルスクール


9月29日(木)に西町インターナショナルスクールにてボランティア活動のお話をしてきました。

普段は元麻布の町のゴミ拾いのボランティア活動をしている中学生です。皆さん熱心に1時間耳を傾け聞いてくれました。来週から半分は地域のゴミ拾い半分は写真保存と別れて活動します。

このスクールでの活動は8月に行った写真洗浄イベント『がんばろうカフェ』にデイヴィッドさんが参加した所までさかのぼります。デイヴィッドさんは上智大学で文化人類学を教えていらっしゃいます。彼自身の学校よりも彼の娘さんが通っていた西町インターナショナルでの手応えを感じ今回の実現に向けて尽力をつくされました。
がんばろうカフェももともと東京に在住している外国人との交流の場という側面を持たせ活動してきましたので私も大喜びで今回の講義に向けて準備をしました。
学校でも全ての人間の存在価値を認めて前向きに進んでゆく姿勢が感じられとても心地よく時間がすぎてゆきました。



子供たちの反応はテレビで見るのとは違い実際の写真はカビやヘドロのニオイ、何とも言えないすえた感じに思わずたじろぐ子もいましたがこれが現実なんだよ、と説明していきます。
質問の中には『両親が放射能のことをとても気にしている。』というものも出ましたが津波にあったことと原発のことが必ずしも直結していないことを先生がはっきりと説明していらっしゃいました。タブー化せずに向き合う姿勢もとても気持ちいいですね。

実際に毎日のように写真にふれ、作業している私自身『どうかご無事でありますように』という気持ちよりもこれが手元に戻ったらどんなに喜ぶだろうとそんなことばかりを考えながら作業しています。その遥か向こうに見える着地点を皆さんと一緒に共有しながら週1回活動していこうと思っています。

photo-kizuna-projectと西町インターナショナルスクールが出会うきっかけに尽力をつくして下さったデイヴィッドさん、細かい作業が苦手な私をいつもサポートし助けてくれる安藤毅さん、その活動に賛同して下さり毎週時間を作って下さった西町インターナショナルスクールの先生、何が始まるのかワクワクドキドキでも人の人生の重みを少しでも感じ取ろうと熱心に耳を傾けてくれた皆さんどうもありがとう!!また来週もよろしくお願いします!